ある日突然、子どもが「柔道やめたい」と言い出したら、親としてとても驚き、どう対応したらいいか戸惑いますよね。
「ここまで頑張ってきたのに…」「せっかく続けてきたのに…」と、感情的に引き止めたくなる気持ちもわかります。でも、まず大切なのは“やめたい理由”を冷静に受け止めることです。
◆「やめたい」の裏にある本当の気持ち
子どもが「やめたい」と口にするとき、その背景にはさまざまな理由が隠れています。
- 練習がつらい、怖い
- 周囲と比べて自信を失っている
- 指導者や仲間との関係がうまくいかない
- 勉強や遊びとの両立に悩んでいる
中には「負けが続いてつまらなくなった」「結果が出なくて恥ずかしい」といった、自尊心の揺らぎが原因になっている場合もあります。
◆まずは“共感”から始める
大人でも、仕事や人間関係に悩んだとき、「やめたい」と感じることはありますよね。
ですから、まずは「そう思うほど悩んでたんだね」「話してくれてありがとう」と受け止めてあげましょう。
この一言だけでも、子どもは「わかってもらえた」と感じ、心が少し落ち着きます。
◆無理に引き止めない。けれど、一緒に考える
「絶対にやめちゃダメ!」と否定するのではなく、
- 「どうしてそう思ったのか」
- 「どんなときが一番つらいのか」
- 「続けるとしたら、何が変わればいいと思うか」
など、子ども自身に“気持ちの整理”をさせてあげましょう。
話すことで、自分の本音に気づいたり、「やっぱりもう少し頑張ってみようかな」と前向きな気持ちが芽生えることもあります。
◆親としてできること
- 柔道以外の時間で、笑顔やリラックスできる時間を意識して作る
- 結果や実力ではなく、努力や取り組み方を認める声かけを心がける
- 子どもの味方として、必要なら先生と一緒に相談する
子どもは、親が自分を信じてくれていると感じると、もう一度立ち上がる力を持ちます。
◆まとめ:やめる・やめないは“結果”より“対話の質”が大事
柔道を続けるかどうかは、最終的には子ども自身が決めることです。
でも、そのプロセスで「親が自分の話をちゃんと聞いてくれた」「一緒に考えてくれた」という経験は、人生の中で大きな意味を持ちます。
たとえ一度離れることになっても、「またやりたい」と思える日が来るかもしれません。
大切なのは、親子で“向き合う時間”を持つこと。子どもの心に寄り添いながら、一緒に答えを探していきましょう。
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