「お前、気持ちが弱いな」
そんなふうに言われて、心がズキッとしたことはありませんか?
全力で練習しているのに、試合でも真剣なのに、それでも「弱い」と言われたら、自信をなくしてしまうのも無理はありません。でも、その言葉の意味を“そのまま”受け取らないでほしいのです。
◆「気持ちが弱い」って本当にどういう意味?
大人や指導者が言う「気持ちが弱い」は、決して「ダメな人間だ」という意味ではありません。実際に多くの場合、それは次のような“状態”を指しています。
- 緊張して力を発揮できていない
- ミスを恐れて消極的になっている
- 負けたときに引きずって切り替えられていない
つまり、「心の強さ=気合いがあるかどうか」ではなく、「自分をコントロールできるか」が問われているのです。
◆気持ちを強くする=“扱い方”を学ぶこと
気持ちは、“強くなるもの”というより、“扱い方を覚えるもの”です。 感情は自然に湧いてくるものだからこそ、そのまま振り回されるのではなく、うまく付き合うスキルが必要になります。
● ① 不安な気持ちを書き出して整理する
- 「何が怖いのか」「どんな場面で緊張するのか」 → 書くことで頭が整理され、気持ちの正体が見えてくる
● ② 試合の準備を“ルーティン化”する
- 音楽を聴く、ストレッチをする、呼吸を整えるなど、安心できる流れを毎回作る → 本番で自分のリズムをつくりやすくなる
● ③ 成功体験を意識して残す
- 小さなことでも「今日は引き手を引けた」「一本背負いで崩せた」など、良かった点を記録 → 自信は、“積み上げ”で育つ
◆ネガティブな言葉を“変換”して使う
頭に浮かんでくるネガティブな言葉を、そのまま信じてしまうと、行動が止まってしまいます。 でも、それを“変換”して言い換える練習をすると、心の反応は驚くほど変わります。
- 「また負けたらどうしよう」→「今回は○○をやってみよう」
- 「自信がない」→「でも、準備はしてきた」
- 「周りは強い」→「自分は自分のやるべきことをやる」
“心のつぶやき”は、自分で選び直せます。
◆まとめ:「気持ちが弱い」と言われた自分へ
その言葉に、ムカついたり、落ち込んだりしてもかまいません。 でも、そこで「自分はダメだ」と決めつけないでください。
本当の意味での“強さ”とは、
- 自分の感情を認める力
- 少しでも前に進もうとする勇気
- やめずに向き合い続ける意志
です。
技と同じように、気持ちも練習すれば扱えるようになります。
焦らず、あなたのペースで、心も育てていきましょう。
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